L1000327

 
















桜と梅の花が咲き出してきた頃、お仕事の関係で関西へ行った。
ついでに一泊して学生の頃過ごした場所を10年ぶりに散策しようと思い立った。

今でもたまに懐古的になっては、昔を思い出すことがある。
過去が懐かしく美しく感じるのは、その時を精一杯生きたからなのか 現状が不安だからなのか分からない。 

通ってた学校や下宿、勤めていた時に住んでいた街などをぼんやりと眺めながら
当時をトレースするように歩いた。

そうしていくうちに、若いころなぜ地元を離れてこんな遠くまで来たんだっけ・・・とか
志をともにした仲間たちのこととか、苦い経験とか、いろいろ思い出した。
そうしていくうちに、 初心を辿れるような気がして 少し元気がでる。

しかし、うっすら気がついてはいる。
若いころの自分は特に明確な使命や夢、運命を抱いていたわけでもなかった。 
そんな初心を辿っても「何か」を取り戻せたりはしないのだ。

そう思うと、この行いはどちらかというと決意や祈りということかもしれない。
過去の自分をみつめて、これからどうしよう、こう生きてみようかな、と再確認や報告をする。

そしてまた歩いてみる。
まるで、自分の墓参りをしてきたようだった。

きっともう、この10年分の道を引き返すことはないだろう。